多くの企業で、人事の時間は難しい仕事に消えているわけではありません。同じデータを打ち直すことに消えています。従業員の氏名、給与、契約日は、採用ファイルに書かれ、次に勤怠表に、次に休暇管理表に、毎月の給与ファイルに、そして最後に退職時にもう一度書かれます。人事のデジタル化シリーズの第一回では、人事業務の一か月をまるごとたどり、同じデータが二重に入力される場所と、判断が一人を待って止まる場所を示し、購入を決める前に自社を一週間で測るための演習を紹介します。
私たちはシステムや価格から始めません。地図から始めます。時間の行き先を知らない企業は、他社の問題を解決する道具を買ってしまうからです。
人事業務の一か月
従業員が数十人いる企業のごく普通の一か月を取り上げ、人事チーム、あるいはその役割を担う総務責任者の手を通るものを追ってみましょう。
- 新しい従業員が入社する。身分証のコピー、学歴、銀行口座の情報がWhatsAppで届き、契約書はWordファイルで作られ、同じデータが従業員名簿に、さらに給与表にもう一度コピーされます。
- 毎日の勤怠。紙の出勤簿か、ファイルを出力する指紋認証機があり、誰かが遅刻と欠勤を手作業で確認し、別の表に書き留めます。
- 休暇の申請。直属の上司へのメッセージ、口頭や絵文字での承認、そして誰かが覚えていれば残日数から差し引きます。
- 給与計算。月末に給与ファイルを作り直します。欠勤は出勤簿から、前払いは経理担当のノートから、手当は契約書から集め、振込の前に一行ずつ確認します。
- 従業員の退職。支給額はばらばらのファイルから計算され、会社の貸与品は現場責任者の記憶を頼りに回収され、本当の入社日は古い書類の中から探し出されます。
どの手順も、それだけ見れば筋が通っています。問題は、同じデータが四つか五つの場所にあり、誰も気づかないうちにそれぞれのコピーが食い違っていくことです。
時間はどこに消えているのか
先月を紙に描き出すと、無駄は繰り返し現れる三つの場所に見えてきます。
- 二重入力。同じ給与額が契約書、従業員名簿、給与ファイルに書かれています。一か所で直して別の場所を直し忘れると、誤りに気づくのは給与明細を見た従業員本人です。
- 手作業の照合。給与計算のたびに、誰かが何時間もかけて勤怠と休暇と前払いを突き合わせます。どれも互いにつながっていないからです。
- 一人を待つ判断。休暇の承認、給与の変更、勤怠の例外処理が、一人の管理者を待っています。その人が出張中や多忙なら流れ全体が止まり、従業員は自分の申請がどこにあるのかわかりません。
思い当たるなら、それはWhen the Spreadsheet Stops Being the Answerで説明したのと同じ兆候です。ただし人事では、どの誤りも人の給与に直接響くため、より重くのしかかります。
なぜここでは正確さが欠かせないのか
従業員データは単なる社内の数字ではなく、労働法が定める義務を伴います。人的資源・社会開発省の労働関係ページには、わかりやすい例があります。
- 第51条:労働契約は双方が一通ずつ保有する二通で作成し、適用される規則に従って登録します。
- 第52条:契約には、福利厚生や手当を含む合意した賃金、業務の種類と場所、就業開始日、期間の定めがある場合はその期間を記載します。
- 第53条:試用期間は契約に明記しなければならず、その合計は 180 日を超えてはなりません。
- 第55条:有期契約が 3 回連続で更新されるか、更新を含めた期間が 4 年に達した場合、いずれか短い方で、双方が履行を続けていれば無期契約に転換されます。
- 第88条:雇用が終了したときは、賃金とすべての支払いを一週間以内に精算します。労働者側が契約を終了した場合は二週間以内です。
どの条文も、ファイル上で正確でなければならない日付や数字に依存していることに注目してください。就業開始日、更新回数、最後の賃金です。退職金は、省のページが説明するとおり、最後の賃金と勤続期間をもとに計算されます。これらのデータが複数のファイルに散らばっていれば、第88条の短い期限は時間との競争になります。法定の権利は必ず省または労働法の弁護士に確認してください。本シリーズは仕組みを説明するもので、個別の事案を判断するものではありません。
Origamiの視点
私たちはオーダーメイドのシステムと連携を構築するテクノロジー企業で、どの人事プロジェクトも、画面を一枚見せる前に現在の一か月を描き出すことから始めます。誰も理解していない業務をデジタル化すると、同じ誤りを繰り返す速いシステムができあがり、チームは信頼できずに表計算に戻ってしまいます。
私たちが勧める順序は、すべてが読み取る一つの従業員台帳、次に信頼できる勤怠、次に承認の経路、そして打ち直すのではなくそのデータから組み立てる給与です。これは本シリーズがたどる順序であり、企業の働き方に合わせて私たちのサービスを組み立てるときに使う順序でもあります。その逆ではありません。
演習:一週間で自社の一か月を地図にする
システムを比較する前に、新しい道具を使わずに自分でこの演習を行ってください。
- 先月の人事業務をすべて書き出します。新入社員の初日から最後の給与振込までです。
- 各業務の横に、誰が行ったかを書きます。あわせて、そのデータがどのファイルやアプリにあるか(表計算、紙、WhatsApp、メール、政府のプラットフォーム)も書きます。
- 二回以上入力された情報すべてに印を付けます。給与、入社日、休暇の残日数などです。
- 一人を待って止まった手順すべてに、二つ目の印を付けます。
- 従業員を 5 人選び、データを比べます。契約書、従業員名簿、直近の給与明細です。食い違いはすべて本当の優先事項です。
この一枚はどんな見積書よりも価値があり、人事・給与システムの選び方のガイドを読むときに役立ちます。本当に必要なものを教えてくれるからです。
次回以降
地図は描けました。次回はその土台から始めます。各従業員の唯一の信頼できる情報源としての従業員ファイルと契約、そして誰が給与データを見てよいかです。その後、勤怠、休暇と申請の経路、毎月の給与計算、退職金と最終精算へと進み、すべてを正しい順序で実行する 90 日間の計画でシリーズを締めくくります。
出典
- 人的資源・社会開発省:労働関係 — 労働法第51条、第52条、第53条、第55条、第88条の改正後の条文。
- 人的資源・社会開発省:退職金規則 — 退職金は最後の賃金と勤続期間に基づきます。
- サウジデータ・AI庁(SDAIA):個人データ保護法(PDPL) — 従業員データの保存と共有を規律する枠組み。
よくある質問
人事のデジタル化とは、具体的に何を意味しますか?
各従業員のデータが一つの台帳にまとまり、勤怠、休暇、給与、退職といったすべての業務がそこから読み取る状態です。同じデータを散らばったファイルに入力し直すことはありません。目的はソフトウェアを買うことではなく、二重入力と手作業の照合をなくし、すべての承認に明確な経路を与えることです。
自社の人事にシステムが必要かどうかは、どう判断すればよいですか?
先月の業務を書き出し、二回以上入力された情報と、一人を待って止まった手順に印を付けてください。給与や入社日が複数のファイルにある、あるいは給与表を毎月作り直しているなら、問題はチームではなく仕組みにあります。
労働法は書面の契約を求めていますか?
人的資源省の労働関係ページにある第51条は、契約書を二通作成し、適用される規則に従って登録することを定めていますが、書面がなくても契約は有効とされます。第52条は契約に含めるべき基本事項を挙げています。ご自身のケースについては公式ページを確認するか、労働法の弁護士に相談してください。
先にシステムを買うべきですか、それとも先にデータを整えるべきですか?
まずデータを整え、業務の流れを描いてください。矛盾した従業員データの上にシステムを載せても、誤った給与がより速く出てくるだけです。一週間かけて業務を描き出し、5人分の従業員ファイルを照合すれば、見積もりを比べる前に本当に必要なものがわかります。
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