顧客や従業員の声を Google フォーム(Google Forms)で集めている企業なら、もうすべての回答を自分で読む必要はありません。2026 年 11 月、Google は Actionable Insights の提供を開始しました。Gemini がすべての回答を読み、要約と推奨される次のステップを作成してくれる機能です。Google のサポートページによると、フォームには少なくとも 12 件の回答と少なくとも 3 つの質問が必要で、テスト形式であってはなりません。また、対象となる Google Workspace または Google AI プランが必要です。要点をまとめると、次回の顧客満足度アンケートでこの機能をオンにしつつ、提案を判断の根拠にする前に分析手順を読み、内容を確認することです。
Google フォームの何が変わったのか?
これまで Google フォームがグラフ化できたのは選択式の質問だけで、記述式の回答は誰も読まない表にたまっていく一方でした。Google は[回答]タブに 3 段階で AI を追加しており、それぞれに制限があります。
- 記述式回答の要約:回答が 3 件から 200 件の間にあると、自由記述の各質問について自動的に生成されます。テストでは使えず、要約は保存されないため、残したい場合はコピーしてください。
- テーマの割合:2026 年 2 月 24 日に発表されました。記述式の回答をテーマごとにまとめて各テーマの割合を計算し、円グラフとテーマ別の回答数を含む Google スプレッドシートを開きます。回答が 8 件から 200 件のときに最もよく機能し、テーマは自分で追加・削除できます。
- Actionable Insights:今月の新機能です。テキストだけでなく、すべての質問形式への回答をまとめて分析し、3 つのセクションからなるレポートを作成します。
レポートから何がわかるのか?
[回答]タブで[分析情報を生成]をクリックすると、Gemini は 3 部構成のレポートを返します。回答者が述べた主な内容をまとめたエグゼクティブサマリー、回答同士を関連付ける詳細分析(たとえば、配送を低く評価した顧客は、特定の店舗で注文した顧客と同じなのか)、そして推奨される次のステップです。Google によると、Gemini は Python のコードを書いて実行することで回答を分析するため、件数や割合は実際のデータに基づきます。分析手順を開いて結論に至った過程を確認したり、提案を良い・悪いで評価したり、新たな分析を依頼したりできます。
こうした回答のクロス分析こそ、これまで従業員が Excel で時間を費やしていた作業です。3 店舗を持ち、月に 150 件のレビューを集める飲食店のオーナーは、数日ではなく数分で最初の読み取り結果を得られるようになりました。
実際の例を挙げます。あるオンラインストアは、注文のたびに 4 問のフォームを送っています。配送スピードの 1 から 5 までの評価、梱包の評価、都市の選択、そしてコメント用の自由記述の質問です。2 週間で 80 件の回答が集まることもあります。従業員が 1 件ずつ仕分ける代わりに、レポートはたとえば、低評価の大半が 1 つの都市から来ており、その都市の記述コメントでは遅延が繰り返し挙げられていることを示し、その都市の配送業者の見直しを提案するかもしれません。判断するのはあなたですが、長い表からではなく、明確な問いから始められます。
この機能が使えないのはどんなとき?
- フォームの回答が 12 件未満、または質問が 3 つ未満のとき。
- テストの設定がオンになっているとき。
- フォームが、あなたにアクセス権のないスプレッドシートにリンクされているとき。
- プランが対象外のとき。Google の発表では、この機能の対象は Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Education Plus、Google AI Pro と Ultra に限られており、Business Starter には触れていません。
- 提供がまだアカウントに届いていないとき。即時リリースのドメインでは 2026 年 11 月 2 日に始まり、計画的リリースのドメインでは 2026 年 11 月 19 日に始まります。表示されるまで最大 15 日かかることがあります。
Google 自身もサポートページで、Gemini の出力は不正確な場合があり、法的・財務的な助言ではないと明記しています。また、テーマの割合には管理者による制御がないとしているため、プランが対象であれば、フォームを編集するすべての人にこの機能が表示されます。
今週から自社でどう活用するか?
- 分析しやすいアンケートを設計する:少なくとも 3 つの質問を入れます。数値による評価、選択式(店舗やサービス)、そして「何を改善すべきですか?」のような自由記述の質問です。この組み合わせが、分析に関連付けの材料を与えます。
- 不要な個人データを求めない:満足度アンケートの氏名や携帯電話番号は分析に何も加えず、データ保護に関するあなたの責任を増やすだけです。
- 十分な回答を待つ:最低は 12 件ですが、12 人に基づく提案は根拠が弱いものです。ルールや価格を変える前に、十分な回答を集めてください。
- 分析手順を確認する:レポートを経営陣に見せる前に、分析手順を開いて数値を実際の回答と照らし合わせます。
- 提案ごとにタスク化する:採用した提案はそれぞれ、担当者と期日のあるタスクにします。同じ苦情が繰り返し届くなら、それはチケット管理システムで扱うべきものです。詳しくはCRM で顧客からの苦情を管理するで説明しました。
Origami の視点
この機能が解決するのは問題の半分、つまり回答を読むことです。残りの半分は、その後に何が起きるかです。多くの企業はアンケートを集めたところで止まってしまいます。回答が、行動できる人のもとに届かないからです。顧客の声が注文、店舗、担当者と結び付いてシステムの一部になっていれば、低い評価は月次レポートの 1 行ではなく、即時のアラートになります。アンケートを顧客管理システムや社内ダッシュボードとつなげたい場合は、お問い合わせください。道筋を一緒に描きます。
出典
よくある質問
Google フォームは AI でアンケート回答を分析できますか?
はい。[回答]タブで Gemini が記述式の回答を要約し、テーマの割合を算出します。Actionable Insights を使えば、対象となる Google Workspace または Google AI プランがあることを条件に、総括、分析、推奨される次のステップを作成します。
Actionable Insights には何件の回答が必要ですか?
少なくとも 12 件の回答と少なくとも 3 つの質問が必要で、テストの設定がオンになっていると使えません。記述式回答の要約は、回答が 3 件から 200 件のときに使えます。
Business Starter でもこの機能は使えますか?
Google の発表では、Actionable Insights の対象は Business Standard と Plus、Enterprise Standard と Plus、Education Plus、Google AI Pro と Ultra に限られており、Business Starter には触れていません。提供開始後、表示されるまでに最大 15 日かかることがあります。
Gemini の提案をそのまま実行してよいですか?
いいえ。Google 自身が、出力が不正確な場合があると注意しています。分析手順を開き、数値を実際の回答と照らし合わせ、判断の前に十分な回答を集めてください。







